探偵社のメインの仕事
探偵社・興信所の仕事の7割以上は浮気調査です。
この調査のやり方の概要などを説明します。
浮気調査とは具体的に何をするのか?
プロ探偵の浮気調査とは、ターゲットを尾行・撮影記録して、ラブホテル出入りなどの証拠写真を入手することです。
使われる手法は尾行・張り込み・撮影の3つで、公の場で行う限り合法です。
結果は調査報告書にまとめてくれますが、撮影日時・路線名・店名などがすべて記されているのが本式です。
私物やメール、SNSなどの調査は請け負わないし、私有地内の盗聴器・盗撮カメラ設置もしません。
別れさせ工作などはそもそも探偵の仕事ではありません。
【浮気調査報告書サンプル】
尾行の結果をまとめた浮気調査報告書、それが浮気調査の成果物です。
写真は人物が本人と同定できるように顔が鮮明に撮れていないとダメです。
後ろ姿しかないとか、ピンボケの写真ばかりでは証拠になりません。
そして「ラブホ出入り」など、二人きりで密室で過ごした写真が入っていなければなりません。
もちろん最後まで尾行しても誰とも会わなかったとか、そういう場所に行かなかった場合は仕方ありません。
しかし、行ったのに決定的シーンを撮り逃した場合は調査失敗です。
証拠の用途・有用性
浮気調査報告書は、パートナーに浮気を認めさせる上で最強の材料です。
LINEのやり取りやSNSの写真を見たとか、中途半端な証拠で問い詰めても、相手は信じられないような言い逃れをしてきます。
しかし、二人でラブホに出入りする写真があれば言い訳のしようがありません。
しかし、確実な証拠の用途はこれに留まりません。
法的な争いになった時にあなたを守ってくれる武器になるのです。
浮気をめぐる法的闘争
こうした法的闘争はちゃんとした証拠が取れていて初めて可能になります。
「法廷で争うようなことはしない」と今は思っていても、話がこじれたらどうなるかわかりません。
その時になって改めて証拠がほしいと思っても遅いのです。
チーム尾行が原則
プロの尾行は2人以上のチームで行うのが原則です。
人間はトイレの問題があるので、長時間の単独尾行はそもそも物理的に無理です。
チームで行う理由はもちろんそれだけではありません。
近づく役割を交代したり、片方がターゲットの先回りをしたりなど、バレずに長時間追尾するためのテクニックを駆使するためです。
徒歩尾行と車両尾行
尾行の方法は、徒歩・電車・バスなどで移動する相手を追う徒歩尾行と、車で移動する相手を追う車両尾行に大きく分けられます。
実際の調査現場では両者が混じることもよくあります。
車を駐車場に置いて歩きのデートに移行する場合。
タクシーに乗ったり、浮気相手が車で迎えに来て、徒歩尾行から車両尾行に移行する場合。
終始徒歩尾行と予想される場合、費用節約のために車を用意しないという選択はアリです。
しかし、万が一徒歩から車使用に移行した場合は、尾行を断念するということを覚悟しておかねばなりません。
プロの技術が必要な浮気調査
「人の後をつけるぐらい簡単だろう、自分でもできるのでは?」などと考える人がいます。
とんでもない話です。
尾行は探偵技術の中核をなす、奥深い技術です。
素人は、相手がUターンしてきたり、エレベーターに乗り込まれた時にどうすべきかという初歩的な質問にも答えられないでしょう。
車両尾行はさらに難易度が高い。
近くで真後ろにつけたら、ルームミラーにまる写りだし、距離を取ったり間に車を挟むと、素人は確実に見失います。
パトカーに止められたり、交通事故を起こす危険も大きいので、素人の車両尾行は絶対にやめておくべきです。
夜間にラブホテルから出てくる二人を、気づかれることなく、顔を鮮明に撮影することも素人には無理でしょう。
たかが浮気調査と思われがちですが、実は技術的には相当難しい。
難しいことができる訓練された人たちにしかできない仕事だから、それなりのお値段がするわけです。
レンタルGPS調査について
時々GPSを装着してデータを取ることにすごく興味を持たれる方がいます。
定期的にホテルに行っているような場合は簡単に状況がつかめます。
ただ、裁判で使える証拠にならないことは理解しておく必要があります。
誰が運転していたデータなのかも愛人といっしょだったことも第三者に証明できないからです。
また、自家用車に装着するのは構いませんが、他人の車につけるのは違法です。
本格的な浮気調査のための予備調査としてなら意味があります。
例えばいつも同じホテルに行くとわかっていれば、小編成のチームで調査でき、コストダウンできるからです。
要はGPS調査をした後にどうするつもりなのか、最初からよく考えておくべきということです。