【幸せな結婚のためにあえて調査が必要なことも】
結婚前調査は、結婚の前に相手に問題がないか調べる調査です。
単に結婚調査とか、婚前調査、結婚信用調査とも呼びます。
探偵の仕事の中で、浮気調査、人探しの次ぐらいに多い仕事です。
この調査の手法や注意点について説明します。
発覚すると破談のリスクのあるデリケートな調査です。
調査対象は結婚予定の相手本人の場合と家柄・親族の場合があります。
昔は結婚前調査といえば家柄・親族の調査のことでした。
結婚の相手といえば学生時代からの友人か職場恋愛、または信用ある人の紹介によるお見合いでした。
だから、相手本人についてわからない点があるなどということはまずなかったし、周囲の人に聞けばわかることでした。
そして被差別部落出身者、朝鮮・中国系との婚姻を避けようとする風潮も強かった。
だから出身地の土地柄や親族の様子を調べたのです。
しかし、時代は変わって今は結婚予定の相手当人の調査が増えています。
これはマッチングアプリの普及などにより、バックグラウンドをよく知らない相手と結婚するケースが増えたことが一大要因です。
下記リンク先の婚活サイトの記事によると、最近は独身者の4人に1人がマッチングアプリを使ってるそうです。
また、結婚相手と知り合ったきっかけに占める「マッチングアプリ」の比率は2割強。
これは「知人の紹介」とほぼ同じ数字です。
データの出典元は「リクルートブライダル総研調べ『婚活実態調査2018』で、信頼できる情報だと思います。
マッチングアプリでは自分の良い面ばかりを誇張して演出するので、最初はそれに幻惑されます。
結婚が目前に迫ってはじめて、相手の事で知らないことがたくさんあることに気づくのです。
友人に「あなたのカレ、絶対おかしいよ。」と指摘されて自分で調査依頼してくる女性がいます。
あるいは、子供の話を聞いて不審に思った親御さんが相談にきたりします。
家柄・親族の調査依頼は今もありますが、昔とは内容が違います。
まず、差別につながるような調査は今は法律で禁止されています。
今は出身地や民族的背景ではなく、反社会的勢力との関係や近所トラブルの有無を気にされる方が多いです。
端的に言えば、「相手の親族は親戚付き合いできる、常識のある人たちなのか?」ということです。
調査手法としては行動調査がメインで、必要に応じて聞き込み調査を加えます。
行動調査とは尾行しながら撮影し、写真や動画で行動を記録する方法です。
技術的には浮気調査とまったく同じなので、上手下手はありますが、どこの探偵社でもできます。
行動調査の具体的な手法は下記の記事を読めば理解できると思います。
【行動調査のイメージ】
もうひとつの調査手法は内偵調査とか聞き込み調査と呼ばれるものです。
調査対象の周囲の人間から情報を聞き出す方法です。
昭和の昔は「興信所の者ですが、Aさんのことを少し教えてください。」といったストレートな聞き込みが行われていました。
あるいは電話帳で近所の電話を調べて、片端から電話ヒアリングするような業者もいました。
当時は噂好きで口の軽い住民も必ずいましたから、そんなやり方でも情報は取れたのです。
しかし、個人情報の保護に敏感な昨今、そんなやり方は全く機能しません。
たいていは当たり障りのないことを言われるか、回答拒否されて終わりです。
さらにそれだけでは済まず、調査していることが相手にバレる危険が大きいです。
バレると相手を怒らせたり、暴力を振るわれたり、縁談を断られたりということが起きかねません。
そんなことになるぐらいなら、最初から調査しない方がマシです。
だから聞き込み調査をやるには、相手に聞き込みと悟られずに情報を取るスキルを持っている必要があります。
これができる探偵社はかなり限られてきます。
当サイトで紹介している探偵社だと、クロルやMJリサーチなどです。
以上の2手法以外にも必要に応じていろいろな調査手法を使って相手当人の事を調べます。
例えば自分で言っている学歴や職歴が本当かどうか裏を取ったり、自己破産歴の有無を調べたりなどです。
具体的な手法については、後でまとめて述べます。
こちらの調査の手法は聞き込み調査がメインになります。
家族の中の特定人物が気になる場合、その人に行動調査をかけてみることも可能です。
例えば父親に反社等の不審人物の疑いがあって、普段の行動を確かめたい、などです。
【円満に親戚付き合いできるのが理想】
行動調査と聞き込み調査以外の調査手法の主なものをまとめました。
相手が学歴・職歴を自己申告している場合、それが本当かどうか裏を取るのは比較的簡単です。
一方、相手の情報が乏しい場合に、どこの誰でどんなバックグラウンドを持っているかをゼロから調べるのは非常に高度な調査です。
ノウハウを持っているのは一部の探偵社に限られます。
官報のバックナンバーを調べることで、自己破産や個人再生の経歴の有無がわかります。
官報は特殊な職業の人しか読まない日刊政府刊行物で、その中に破産者等の告知コーナーがあります。
新聞のデータベースを検索して、犯罪の報道歴の有無を調べられます。
警察の情報を入手するのは違法ですが、これは合法です。
犯罪歴をすべてつかめるわけではないが、ニュースになるほど大きな事をしでかしていた場合は、つかめる可能性が高いわけです。
逆に表彰や受賞のようなポジティブな報道歴がつかめることもあります。
不動産登記簿を調べれば、土地や家の本当の所有者がわかります。
抵当権が設定されていて多額の借金がある場合もわかります。
会社をやっている場合は、商業登記簿を調べれば会社の基本的な情報がわかります。
相手が一定規模以上の会社を経営している場合は、帝国データバンクなどから財務情報を購入できます。
業績は伸びているか落ちているか、倒産の危険はどの程度か、などがわかります。
一方でやってはいけない違法な調査もあり、探偵社が提案してきても乗ってはいけません。
発覚した場合、実行者である探偵社だけでなく、依頼者も処罰される可能性があります。
戸籍謄本・抄本 |
2006年施行の個人情報保護法により、第三者の戸籍情報入手は一部の例外を除いて違法です。 |
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金融信用情報 |
銀行、消費者金融、クレジットカード等の金融会社が共有するJICCなどの情報入手は違法です。 |
警察情報 |
刑事を買収したりして警察の犯罪歴情報を入手するのは違法です。 |
戸籍情報の違法入手はいまだにやっている業者があり、探偵社のオフィスには「決してやらないように」というお上のお達しが定期的に届きます。
そんなものを入手しても目新しいことが判明することは稀なので、警察に摘発されるリスクの大きさに見合いません。
やめておきましょう。
池袋に本社を持つ総合探偵社クロルで、結婚前調査に関する取材をしてきました。
この調査に関する業界の現状、クロル社の特色、最近の調査事例などを聞くことができました。
結婚前信用調査というと20代30代の子の結婚相手を親が心配して調べるようなイメージがあります。
しかし、熟年の方の結婚・再婚のお相手を調べる事例もあって興味深いです。
実家が資産家の方や事業で成功されている方の場合は特に調べた方がいいかもしれない。
いい相談先かもしれないので、ぜひ一度レポートを読んでみてください。